最新のドライバースイング
現代のドライバーに適したスイング理論とは「無駄を省いたシンプルなスイング」で、具体的には「メカニカルで再現性の高いスイング」です。
ズバリ、これがドライバースイングのコツです。
最新のドライバースイングはシンプル
アメリカで活躍するトッププロも昔に比べれば、明らかにスイングはシンプルになっています。
ニーアクションは減り、ドライバーに仕事をさせるスイングに変化してきています。
一昔前は、重く振りづらいドライバーでいかにボールを飛ばすかがポイントでした。
道具の課題をスイングで補っていく考えです。
パーシモンヘッドにスチールシャフトのハードなスペックなので、体力差が出てしまい、スイングにも個性がありました。
しかし、現代のスイング論は違います。
ドライバーが進化した結果、ドライバーの性能をスイングで補うとの考え方は主流でなくなりました。
どちらかといえば、どのように振ればドライバーの性能を最大限に生かせるのかとの逆の発想になっています。
ドライバーの飛距離は伸びている
現代のドライバーは、誰でも飛ばせる設計なので、いかにドライバーの邪魔をしないか。
ゴルファー側の無駄な動きによって飛距離をロスしないか。
その点を追求したスイングが求められており、その結果がメカニカルな動きになっているのです。
昔の重いドライバーは腕を積極的に振り、ある程度ヘッドを加速させないと、ボールにパワーが伝わりませんでしたが、今のドライバーは軽量化が進み、性能がよくなって、無理に振らなくてもボールが飛ぶようになりました。
この違いが理解できないと、昔のスイング理論で飛ばそうとしてしまいます。
それでは最新ドライバーの性能を引き出せないのです。
ドライバーの選び方
ドライバーの飛距離と正確性
ゴルフはただ飛ばせばよいだけのスポーツではなく、正確性も大切になります。
飛距離と正確性を両立するためには、自分が頑張って振るよりも、ドライバーの性能を引き出すと考えた方が安定するのです。
そのためには「気持ちよく振れるドライバーを選ぶこと」です。
ヘッドの形状に違和感があったり、シャフトが長過ぎたりすると、ドライバーを信頼できなくなり、自分のスイングができなくなります。
それでは、ドライバーの性能を引き出せません。
違和感なく振れるドライバーが最低条件になります。
初心者に合うドライバーとスイング
ゴルフ初心者のドライバーショットは、90%がスライスでしょう。
スイングが完成していないため、毎回違うスイングになり、打点がバラつきます。
そして、ドライバーの長さを扱いきれず、カット軌道になるので、スライス回転がかかります。
さらに、思いっきり振れず、ヘッドスピードが上がらないので、球が上がらなくなります。
このスイングの傾向を把握した上で、慣性モーメントやつかまりなどを優先にドライバーを選んでみるといいでしょう。
最新ドライバーはスライスしない
最新ドライバーは微調整も不要
ドライバーのスライスに悩みを持つゴルファーは多いでしょう。
「クラブが合わない」「シャフトが柔らかすぎる」など、その原因をドライバーに求めてしまう人がいます。
また、鉛を貼って微調整をするゴルファーもいますが、多くの場合、これは間違いです。
最新のドライバーは高性能なので、曲げたくても曲がらないように設計されています。
もしドライバーショットが曲がるのであれば、それはスイングに問題があるのかもしれません(もちろん、インテンショナルショットや小さなフェードやドローは別です)。
主な原因は「振り遅れ」や「力みすぎによるスライス」だと思われます。
ドライバーが正確性を確保してくれているので、ゴルファーが自分のスイングでそれを疎外してしまうのは愚の骨頂なのです。
飛距離同様、正確性もドライバーの性能に依存し、ゴルファーはそれを邪魔しないこと。
これが現代のスイング理論なのです。
ドライバーのシャフト
ドライバーのシャフト選びも重要です。
シャフトの重さ、長さ、トルクなどの要素がスイングに合っていなければ、飛距離を出せません。
アマチュアゴルファーは、硬いシャフトを使いたがる傾向にありますが、本当に飛ばせるシャフトは「振れる範囲で一番重く、かつ柔らかいシャフト」です。
シャフトの性能を最大限に使うのであれば、柔らかい方がいいのです。
最大のしなりを使えるシャフトを選びましょう。
人気のドライバー
ドライバースイングの練習
フィニッシュの形
昔のスイングでは「逆Cフィニッシュ」がよいとされてきました。
この逆Cとはフィニッシュの形を表したもので、アルファベットのCを逆にしたような姿を形容したものです。
頭をアドレスの位置からできるだけ動かさずフィニッシュまでドライバーを振りきるとこの形になります。
そうするとインパクト後のフォロー、つまりドライバー軌道がアッパー軌道になりやすくなるのです。
パーシモン時代のドライバーはボールが上がりにくかったので、少しでも高く打ち出すために生み出された動きであり、理論でした。
これを最新のドライバーでやるとどうなるでしょうか。
現代のドライバーは、オートマチックで球が上がるようになっているので、ボールが上がりすぎてしまい飛距離を大きくロスしてしまうはずです。
そして、フケ球になるので、確実に風にも弱くなってしまいます。
現代ではこの「逆Cフィニッシュ」をしている人はさすがにいないと思いますが、できるだけIの字フィニッシュに近づくよう練習してみてください。
最新ドライバーのスイング理論
このように昔の理論と今のドライバーを結び付けても、飛距離だけでなく、ゴルフ全体の上達にはつながりません。
むしろ、妨げる結果になるのです。
現代のスイング論とは、無駄のないスイングですが、これを言い換えると最新のドライバーの性能を引き出せるスイングです。
昔のスイング論は、いかに難しいドライバーを自分のテクニックやパワーでねじ伏せるかです。
そして、非常に残念ですが、今でもその頃の理論が根強く残り、現代に生きるゴルファーの上達を妨げています。
今までのスイングに関する知識を捨ててください。
そして、最新のドライバーに合った正しい知識を身に付けてください。
そうすれば飛距離は伸び、上達スピードが速まることは間違いありません。