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マキロイやファウラーのスイングテンポ
最近のスイングは、ドライバーの進化に伴い、非常にシンプルになっています。
それはプロも同様で、ローリー・マキロイやリッキー・ファウラーなどのスイングが象徴的でしょう。
ローリー・マキロイのスイング
マキロイのクラブセッティング
リッキー・ファウラーのスイング
ファウラーのクラブセッティング
具体的に言うと、今のスイングは昔のようにアップライトではなく、トップが低く、フラットになっています。
これはドライバーの性能が進化し、ドライバーを効率良く使うスイングの動きが変化したことに他なりません。
フラットなスイングの選手の共通点は、テークバックでの左手のローテションがかなり大きくなっていること。
ゴルフスイングには、シャフト軸線から曲がって伸びているヘッドのフェース面をターンさせ、加速させる必要があります。
これを積極的に行わないと飛距離は出せないからです。
これは昔から変わっていませんが、ヘッドのターンのさせ方が変わりました。
昔のスイングは、シャフト軸を中心としたへッドのターンが主流の考え方でした。
ドライバーの重さを利用し、タメを強くすることでへッドのパワーを貯めて、手首で一気に解放する。
短時間でヘッドをターンできるこの打ち方が、エネルギーを効率良くボールに伝えられたのです。
しかし、今のスイングでは、左手を軸としたドライバー全体でヘッドをターンさせる考え方に変化してきています。
現在のドライバーの打ち方
森田理香子のスイング
ドライバーの適性重量も自分で選択でき、効率良くポールにエネルギーを伝えられる現在のドライバーでは、自分の持っているパワーを再現性高く引き出す必要があり、ヘッドのターンを小手先の動きではなく、左手全体のターンで行うことが、自分の力を存分に使え、なおかつ再現性が高い動きにつながるのです。
その動きがフラットなスイングの形となって表れているのです。
近代のスイングは、左肩を中心とした左腕の振り子運動と、左手の中指を中心とした左腕の回転の一つの動きで作られています。
ドライバーをダウンブローで打つ必要が減り、なだらかなレベルブローでボールをとらえるには、ボールに対して身体の中、心より左側を起点とした方が、都合が良いのです。
左手を軸としたドライバー全体で行うへッドターンは、シャフト軸を中心としたへッドターンより緩やかなスピードで動き、ダウンスイングでのいわゆる強いタメの動きも緩やかになったため、ダウンスイングからインパクトにかけての手の位置が、昔と比べ低い位置から下りてくるようになり、インパクトゾーンでフェース面がスクエア、つまり目標を向いている時間が長くなります。
その結果曲がりづらく、目標に対して真っ直ぐ狙いやすくなりました。
曲がりにくいドライバーの特性と相まって、ボールをあえて曲げてコントロールするより、直線的に目標を狙うツアープロが増えています。
これはゴルフを400cc以上の大きなへッドで始めた若いゴルファーに多く見られます。
まだまだボールを曲げてコントロールしてツアーを戦っているプロもいますが、これはコーチやコルフを覚えた環境、そして自身の考え方によるもので、ツアーでも確実にシンプルで直線的に攻める考え方に動いているのです。
トッププロのスイングリズム
比嘉真美子のスイング
またドライバーの進化は、スイングテンポにも影響を与えました。
有名なゴルフ漫画にある「チャー・シュー・メン」というテンポを耳にしたことがあると思いますが、これはインパクトまで3テンポであるということを親しみやすい言葉で表したものです。
しかし最近のスイングテンポを同じような言葉に置き換えると「タンメン」でしょうか?つまり2テンポになっているのです。
昔は、トップまでが1テンポ、切返しから、腰までタメを作りながら引き下ろすまでが2テンポ、そしてインパクトが3テンポ目となっていました。
これは、ヘッドを加速させるためやダウンブローに打っために、一度タメの動きを作る必要があるからでした。
しかし、今のスイングはレベルブローに打つため、タメを作る動きは必要なくなり、トップまでが1テンポ、そしてインパクトで2テンポと、リズムまでもシンプルになっているのです。
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