プロのスイングテンポ
最近のスイングはクラブの進化に伴い、非常にシンプルになっています。
それはプロも同様で、ローリー・マキロイやジョン・ラームなどの無駄のないスイングが象徴的でしょう。
ローリー・マキロイのスイング
マキロイのクラブセッティング
ジョン・ラームのスイング
ラームのクラブセッティング

ジョーダン・スピースのスイング
ジャスティン・トーマスのスイング
コリン・モリカワのスイング
スコッティ・シェフラーのスイング
トップがフラットな最新スイング
今のスイングは昔のようにアップライトではなく、トップが低く、フラットになっています。
これはクラブ性能の進化で、シンプルなスイングでも飛ぶようになったからです。
フラットなスイングの選手は、テークバックでの左手のローテションがかなり大きくなっている点が共通点しています。
ゴルフスイングは、シャフト軸線から曲がって伸びているヘッドのフェース面をターンさせ、加速させる必要があります。
いわゆる「フェースローテーション」です。
これを積極的に行わないと飛距離が出せないからです。
フェースローテーションの必要性は昔から変わっていませんが、ヘッドのターンのさせ方が変わりました。
昔のスイングは、シャフト軸を中心としたへッドのターンが主流でした。
クラブの重さを利用し、タメを強くしへッドのパワーを貯めて、手首で一気に解放するのです。
短時間でヘッドをターンできるため、エネルギーを効率良くボールに伝えられたのです。
しかし、今のスイングでは、左手を軸としたクラブ全体でヘッドをターンさせる打ち方に変化してきています。
現在のクラブの打ち方
最新のクラブは、適性重量を選択できる上に、弾道調整機能がついているため、最も効率良くボールにエネルギーを伝えられる仕様がつくりやすくなっています。
それがフラットなスイングになって表れているのです。
現代のスイングは、左肩を中心とした左腕の振り子運動と左手の中指を中心とした左腕の回転の動きで作られています。
ダウンブローで打つ必要がなくなったため、なだらかなレベルブローでボールをとらえます。
それには、ボールに対して身体の中心より左側を起点とした方が都合が良いのです。
左手を軸にクラブ全体で行うへッドターンは、シャフト軸を中心としたへッドターンより緩やかなスピードで動き、ダウンスイングでの強いタメの動きも緩やかになったため、ダウンスイングからインパクトにかけての手の位置が、昔と比べ低い位置から下りるようになり、インパクトゾーンでフェース面がスクエア、つまり目標を向いている時間が長くなりました。
その結果、曲がりづらく目標に対して真っ直ぐ飛びやすくなったのです。
曲がりにくいクラブの特性と相まって、ボールをあえて曲げてコントロールするより、直線的に目標を狙うツアープロが増えたわけです。
これは、400cc以上の大きなへッドでゴルフを始めた若いゴルファーに多く見られる傾向です。
吉田優利のスイング
トッププロのスイングリズム
最新のリズムは2拍子
クラブの進化は、スイングリズムにも影響を与えました。
有名なゴルフ漫画にある「チャー・シュー・メン」のテンポを耳にしたと思います。
これはインパクトまでのリズムを3拍子のわかりやすい言葉で表したものです。
一方、最近のスイングテンポを同じような言葉に置き換えると「タンメン」かもしれません。
つまり2拍子になっているのです。
昔は、トップまでが1拍子、切返しから腰までタメを作りながら引き下ろすまでが2拍子、そしてインパクトが3拍子になっていました。
これは、ヘッドを加速させるためであり、ダウンブローに打つために一度タメの動きを作る必要があったからです。
しかし、今のスイングはレベルブローに打つため、タメを作る動きは必要なくなり、トップまでが1拍子、そしてインパクトで2拍子と、リズムまでもシンプルになっているのです。
プロのスイングを参考にする
最新のスイング理論と最新のクラブをマッチさせれば、プロのような弾道が手に入ります。
フラットなトップから、極端にフェースローテーションをさせず、2拍子で振り抜く。
こんなスイングを目指してみてください。