女子プロはスイングがきれいだから飛ぶ
女子プロは低身長でも飛ぶ
女子ツアーで活躍している選手は、ヘッドスピードが速くなくてもドライバーで250ヤード近く飛ばします。
女子プロの平均的なヘッドスピードは、一般的な男子アマの平均値と同じ40m/s程度です。
しかし、飛距離では女子プロの方が30ヤードくらい飛んでいるのです。
しかも、身長は男性ゴルファーよりも低い場合が多いでしょう。
例えば、西村優菜プロや山下美夢有プロは150cm、吉本ひかるプロは152cm、古江彩佳プロは153cmですが、ツアーで堂々と活躍しています。
申ジエプロ、永井花奈プロ、鈴木愛プロ、佐久間朱莉プロは155cm、菊地絵理香プロ、不動裕理プロは156cmです。
勝みなみプロ、川崎春花プロは157cmですし、小祝さくらプロ、菅沼菜々プロ、イ・ボミプロでも158cmです。
このように160cm以下の選手でもツアーで戦えるだけの飛距離を出しているのです。
女子プロ飛距離ランキング
順位 | 氏名 | 平均飛距離 |
1 | 神谷 そら | 259.43 |
2 | 穴井 詩 | 257.28 |
3 | 荒川 怜郁 | 256.86 |
4 | 櫻井 心那 | 256.8 |
5 | 竹田 麗央 | 256.63 |
6 | 渡邉 彩香 | 255.97 |
7 | 岩井 明愛 | 254.79 |
8 | 岩井 千怜 | 253.13 |
9 | 内田 ことこ | 252.51 |
10 | 葭葉 ルミ | 252.4 |
11 | 佐藤 心結 | 252.3 |
12 | 川岸 史果 | 252.19 |
13 | 野澤 真央 | 251.48 |
14 | 小祝 さくら | 251.15 |
15 | 泉田 琴菜 | 250.5 |
16 | 鶴岡 果恋 | 250.24 |
17 | 藤田 さいき | 248.43 |
18 | 柏原 明日架 | 245.91 |
19 | 菅沼 菜々 | 245.06 |
20 | 蛭田 みな美 | 244.82 |
21 | 上田 桃子 | 243.71 |
22 | ペ ソンウ | 243.14 |
23 | 河本 結 | 242.97 |
24 | 新垣 比菜 | 242.86 |
25 | 鈴木 愛 | 242.42 |
26 | 笠 りつ子 | 242.26 |
27 | 全 美貞 | 242.06 |
28 | 川﨑 春花 | 241.6 |
29 | 種子田 香夏 | 241.39 |
30 | 佐久間 朱莉 | 241.1 |
31 | 薮田 梨花 | 241.03 |
32 | 照山 亜寿美 | 240.97 |
33 | 天本 ハルカ | 240.38 |
34 | 吉田 優利 | 240.04 |
35 | 小倉 彩愛 | 240.01 |
36 | 平岡 瑠依 | 239.89 |
37 | イ ミニョン | 239.86 |
38 | 石井 理緒 | 239.72 |
39 | 稲見 萌寧 | 239.57 |
40 | 永峰 咲希 | 239.5 |
41 | 岸部 桃子 | 239.08 |
42 | 桑木 志帆 | 238.76 |
43 | 奥山 友梨 | 238.68 |
44 | 藤本 麻子 | 238.66 |
45 | 後藤 未有 | 238.25 |
46 | 辻 梨恵 | 238.11 |
47 | 菊地 絵理香 | 237.99 |
48 | 申 ジエ | 237.84 |
49 | 仲宗根 澄香 | 237.51 |
50 | 木下 彩 | 237.5 |
51 | 仁井 優花 | 237.47 |
52 | 濱田 茉優 | 237.41 |
53 | 森田 遥 | 237.32 |
54 | 尾関 彩美悠 | 237.31 |
55 | 若林 舞衣子 | 237.05 |
56 | 阿部 未悠 | 236.93 |
57 | 安田 祐香 | 236.9 |
58 | 福田 真未 | 236.62 |
59 | 池ヶ谷 瑠菜 | 236.52 |
60 | 大城 さつき | 236.39 |
61 | 脇元 華 | 236.28 |
62 | 植竹 希望 | 236.17 |
63 | 林 菜乃子 | 236.06 |
64 | 三ヶ島 かな | 235.64 |
65 | 山下 美夢有 | 235.6 |
66 | サイ ペイイン | 235.46 |
67 | 永井 花奈 | 235.34 |
68 | 宮澤 美咲 | 234.68 |
69 | 比嘉 真美子 | 234.5 |
70 | セキ ユウティン | 234.18 |
71 | 高橋 彩華 | 233.92 |
72 | 浜崎 未来 | 233.84 |
73 | 高木 萌衣 | 233.65 |
74 | 大里 桃子 | 233.48 |
75 | 黄 アルム | 232.86 |
76 | 大出 瑞月 | 232.7 |
77 | 安田 彩乃 | 232.18 |
78 | 鶴瀬 華月 | 231.93 |
79 | 吉田 弓美子 | 231.92 |
80 | 山内 日菜子 | 231.88 |
81 | フェービー・ヤオ | 231.58 |
82 | 木戸 愛 | 231.06 |
83 | 金田 久美子 | 229.41 |
84 | リ ハナ | 229.24 |
85 | 木村 彩子 | 228.99 |
86 | イ ナリ | 228.52 |
87 | 金澤 志奈 | 228.47 |
88 | 上野 菜々子 | 228.05 |
89 | ささき しょうこ | 227.83 |
90 | 堀 琴音 | 227.22 |
91 | エイミー・コガ | 227.17 |
92 | 工藤 優海 | 225.62 |
93 | 新海 美優 | 223.75 |
94 | 青木 瀬令奈 | 222.61 |
95 | 吉本 ひかる | 222.24 |
穴井詩のきれいなスイング
女子プロゴルフ界の飛ばし屋といえば穴井詩プロでしょう。
ややオーバースイング気味の豪快なショットは男子顔負けです。
葭葉ルミのきれいなスイング
比嘉真美子のきれいなスイング
三浦桃香のきれいなスイング
スイングがきれいな女子プロが飛ばす
女子プロはボール初速が速い
なぜ女子プロは飛ぶのでしょうか。
いくつか理由はありますが、一番大きな違いは「インパクト直後のボール初速」にあります。
平均的な女子プロと一般的な男子アマのボール初速を比較すると、女子プロが約60m/sなのに対して、男子アマチュアは56m/s程度になっています。
アマチュアゴルファーの飛ばない理由はボール初速にあるのです。
ボール初速が1m/s違うと、飛距離は7ヤード変わるので、女子プロと男子アマではおよそ30ヤードの飛距離の差が出るのです。
女子プロきれいなスイングランキング
ゴルフダイジェスト社が実施した女子プロゴルファーが選ぶ「最もスイングが美しい選手」のアンケート結果は以下の通りでした。
最もスイングが美しい選手1位
最も多くの支持を集めたのは、テレサ・ルー選手でした。
スイングの美しさはもちろん、テンポが常に一定で無駄な動きがないシンプルな点が評価されたようです。
最もスイングが美しい選手2位
2位は、イ・ミニョン選手です。
「平均距離」「フェアウェイキープ率」「パーオン率」の順位を基にするボールストライキングでは、2017年から3年連続でトップに君臨していたので、総合的なショット能力はツアー屈指と言ってもいいでしょう。
最もスイングが美しい選手3位
3位は同率で、河本結選手とイ・ボミ選手でした。
両者とも、ショットの切れで勝負するスインガータイプで、無駄な力が入らず、テンポよくブレない動きが共通しています。
女子プロのスイングの特徴
女子プロが飛ぶ理由
ボール初速を決定付ける1つのポイントは、インパクト時のフェースの向きです。
殆どのアマチュアゴルファーはインパクトの瞬間にフェースが開いていると言われています。
そのため、効率よくエネルギーがボールに伝わらないのです。
これでは飛距離をロスしても当然と言えます。
一方、女子プロは常にフェースがスクエアなので、ミート率が高くなり、ボール初速が上がるのです。
ハーフバックでフェイス面をチェック
フェースが開いてしまう理由は、バックスイング(ハーフバック)がひとつのチェックポイントになります。
本来、ハーフバックでは、体の前傾とフェースの向きが平行にならなくてはいけませんが、多くのアマチュアゴルファーはこの時点でフェースが開いてしまっているのです。
当然、バックスイング中はフェースが開きっぱなしになるので、トップでもフェースは開いたままです。
そのままダウンスイングに入れば、開いたままインパクトを迎えることは必至。
スクエアでインパクトを迎えるためには、ハーフバックの時点でフェースが開かないよう心がけることです。
そして、インパクト時のフェースの向きを真っ直ぐにすることです。
女子プロのような正しいインパクトが実現できれば、ボール初速がアップし、飛距離が伸びるのです。
アン・ソンジュのベタ足スイング
女子プロのスイングで参考にできるのは、アン・ソンジユ選手のベタ足のスイングです。
アドレスからフォローまで、左右の足を浮かすことなく、ずっと地面に両足をつけたままでスイングしています。
これは、すごく効率のよいスイングで、体力が落ちてきた年配のゴルファーでも真似しやす動きです。
ベタ足スイングの利点
ベタ足スイングの最大のメリットは、体の軸や重心が左右に動かないことです。
重心が安定していれば、肩の動きを生かして、最大限にヘッドスピードも生かせます。
アマチュアゴルファーの中にはインパクトで左足に体重が移りすぎて、打ち出し角が上がらない人もいますが、ベタ足スイングなら無駄な体重移動もないので、打ち出し角の高いショットが打てるのです。
アスリー卜ゴルファーなら、もっと別の理想的なスイングがあるかもしれませんが、効率よく飛距離アップしたいアベレージゴルファーには、このベタ足スイングはおすすめです。
宮里藍の「ゆっくりスイング」
ゆっくりスイングしてみる
ゆっくり素振りをしたことはあるでしょうか。
いわゆる「スロースイング」という練習法です。
宮里藍プロがアメリカでスランプになったとき、実践した練習法として有名になりました。
別名「太極拳スイング」と呼ばれ、始動からフィニッシュまで1分以上の時間をかけてゆったりと動いていきます。
超スローのスイングで、クラブの軌道が正しいか、スイングプレーンを外れていないか、体重移動はできているか、トップが正しい位置に収まっているかなど、スイングの細かな部分をチェックできると、プロの間でも話題になりました。
アマチュアゴルファーにもおすすめの練習
この「太極拳スイング」はアマチュアにも効果があります。
飛距離が欲しくヘッドスピードを上げようとするあまり、速く振ってしまうアマチュアゴルファーが多いのですが、これは間違いです。
飛ばしたければ、体の各パーツを連動させなければいけないので、それをゆっくりとしたスイングの中で確認した方が効率的なのです。
スロースイングでスイングプレーンや軌道をチェックしつつ、まずは自分にとっての正しい動きを再確認する機会にします。
かなりハードな練習
スロースイングは想像以上にハードな練習です。
スイングの基礎できている人ほど、捻転を維持することになるので、キツさを感じ、それだけでうっすらと汗をかくでしょう。
特に、トップからフォローまでが大変です。
体が限界まで捻ったところで動きを止めるのは、逆に戻ろうとする大きな力に抗うことになるからです。
それだけでもキツいのに、ダウンスイングではねじった力を一気に解放できないストレスがあるので更に大変です。
逆にいえば、このキツさを感じないスイングであれば、まだまだ未完成です。
その確認の意味でもスロースイングを試してみる価値があるでしょう。
メンタルの強化にもなる
スロースイングは、メンタル強化にもなります。
ゆっくりと集中しながらスイングをすることで、精神が強化されます。
当然、緊張する場面でのドライバーショットなどでも、スロースイングの練習を思い出せば、自信が蘇り、平常心でスイングできるでしょう。
スロースイングは、目を開けてやるだけではなく、目を閉じてもやっても効果的です。
目を閉じれば、余計な情報が遮断され、自分のイメージするスイングが再現されやすくなるので、より効果的な練習になるでしょう。
ゆっくりスイングをやってみる
練習場で球を打つ前に、スロースイングを5回やってみてください。
準備運動の代わりにもなるので、おすすめです。
全スイングの過程に1分以上かけるのが体力的に大変であれば、まずは30秒バージョンでもいいので、自分なりのスロースイングを始めてみてください。
ゆっくりした動きの中に、普段のスイングからは発見できない気付きがあるはずです。