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100切りとは
100切りとは、パー72のゴルフコースを99回以下で回ることを指しますが、その実現はそう簡単ではないのです。
かなりの時間とお金を投資しなければ、なかなか100切りは達成できません。
パー72のコースで全ホールボギーなら90ですが、これはかなり上手いアマチュアレベル。
18ホール中、半分がボギーでもう半分がダボなら99なので100切り達成ですが、ドライバーのOB連発、アイアンのトップやダフリ、バンカーでのホームラン、パットの大叩きなどで、1ホールで10打以上を打つことが珍しくないアマチュアゴルファーには実現困難かもしれません。
ドライバー、アイアン、アプローチ、パットの技術が高レベルで揃って始めて100が切れるのです。
100切りまでの期間
ゴルフを始めた頃、「まずは100を切る」を目標にするゴルファーは多いはずです。
90台で回れるようになれば、ゴルフの本当の楽しさがわかるようになるので、そこを目指すことは間違いではないと思います。
では、何年くらいで100が切れるようになるのでしょうか。
これは、どのくらい時間とお金を投資できるかにもよりますが、一般的には「3年程度」と言われています。
ショットが安定し、アプローチが寄らなければ、なかなか100は切れません。
また、ミスにも動揺しないメンタルも必要になります。
そして、なによりラウンド経験の蓄積が不可欠です。
これらを習得するのに、どうしても3年程度はかかってしまうのです。
100切りの割合
一方で、アマチュアゴルファーの約70%は100を切れていないという事実もあるのです。
もちろん、練習量やラウンド数に個人差はありますが、7割のゴルファーが2桁の打数で上がれないのが現実なのです。
頑張っても100を切れる割合は3割。
これは、なかなか難易度が高いと言えるでしょう。
さらに、女性ゴルファーに限定すれば、その割合はもっと低くなると思われます。
ドライバーショットの安定、アイアンショットの正確性、多彩なアプローチの引き出し、パッティングの技術。
これらが同居しなければ、なかなか100は切れないのです。
14本のクラブの性能を引き出すのは、言うほど簡単ではありません。
練習場でトラック1台分の球を打ち、毎日寝る前にパッティングの練習をして、初めて思った球が打てるようになるのです。
そう考えると、100切りは途方もなく遠いところにあるように感じますね。
それほど100切りは難しいのです。
100を切りの練習方法
スイングの基礎練習で100切り
100を切るには、ショットの安定が必要不可欠なので、ダフりやトップが多く、スイングが一定しないうちは、ある程度の球数を打つ必要があります。
球を捉える感覚を体に覚え込ませるためには、トラック1台分の球を打てという話しもあるようですが、強ち間違いではないと思います。
しかし、ただ打てばいいというわけではありません。
とくに100切りをめざすゴルファーは、ティーショットのミスに泣いた苦い思い出のためか、ドライバーばかりを打つ傾向にありますが、これはやや疑問です。
ドライバーを持てば、自然と飛ばしたくなりますので、どうしても大振りしてしまうでしょう。
これでは、いつまでたってもスイングの基礎ができません。
そればかりか悪いスイングが体に染み込んでしまい、成長を阻害してしまう可能性もあります。
もし、早期に100を切りたいのであれば、そのためのコツをつかむ必要があります。
そのコツとは「ドライバーを握らない」ということ。
最初の半年間は「ピッチングウェッジ(PW)」だけを持って練習場に行きましょう。
他のクラブがなければ浮気はできません。
100切りにはアプローチの上達がマスト
とにかくピッチングウェッジだけを振り、ひたすらフォームを作るのです。
ピッチングウェッジの練習は、100ヤード以内のショット精度に直結しますし、フェースで球を捉える感覚が磨かれることで、グリーン周りのアプローチ力向上にもつながります。
ピッチエンドランだけではなく、ランニングアプローチのイメージがしやすくなるはずです。
アプローチの技術向上は100切りには必須。
アプローチが寄るかどうかによって、次のパッティングの難易度が変わってくるのです。
100ヤード以内の精度とグリーン周りのアプローチの技術を習得するためにも、我慢してピッチングウェッジを振り続けてください。
そうすれば、100切りはもう目の前です。
100切りのクラブセッティング
100切りのためには、ルールで認められている14本のクラブを上手く使う必要があります。
しかし、練習の過程では、そのすべてを使う必要はありません。
ポイントとなるクラブを重点的に練習し、スイングの基礎を固めるのです。
100切りのおすすめアイアン
テーラーメイド シム グローレ
キャロウェイ マーベリック
ダンロップ スリクソンZX5
ピン G710
ブリヂストン TOUR B 19JGR
9番アイアンのハーフスイングで100を切る
ピッチングウェッジによるフォーム固めが終わったら、次はティーアップしたボールを9番アイアンのハーフスイングで確実に当てることから練習に移行しましょう。
練習マットの上ではなく、ティーアップしたボールをクリーンに打つのは意外と技術がいります。
特に下半身の安定の大切さがわかってくると思います。
これもトップやダフりが出なくなるまで続けることが肝要です。
この練習を継続することで、ボールだけをクリーンに打ち抜く感覚が身につくと思います。
7番アイアンの100ヤード打ちで100切り
ティーアップした状態のボールをクリーンに捉える確率が向上したら、次は7番アイアンでの100ヤード打ちにチャレンジしてみてください。
7番アイアンで100ヤードを打つのであれば、フルスイングは必要ありませんので、力まずに軽く振ることになりますが、実はこれがポイントなのです。
軽く振っても、スイングの基礎ができていれば、フルスイングしたときと、あまり変わらない距離が出るようになります。
この感覚が掴めてくれば、ゴルフは急速に上達するはずです。
ゴルフに力は必要ありません。
むしろ力を抜いた上で、正しいスイングをすることが重要なのです。
100切りにはドライバー練習も必要
力まないスイングができるレベルになれば、ドライバーを握ってみてもいいでしょう。
コースでは必ずドライバーを使いますし、100切りにはドライバーの安定が必須になるので、アイアンが上手に打てるようになっていれば、そろそろドライバーの練習に移行する段階です。
ここでも7番アイアン同様、絶対に力まないで振ることがポイント。
飛ばそうと力が入ると、ドライバーはミスショットが出ます。
ピッチングウェッジ、9番アイアン、7番アイアンの練習で培ったスイングリズムと感覚でドライバーを振ることがなにより大切です。
100切りにおすすめのドライバー
テーラーメイド STEALTH(ステルス)
テーラーメイド シムグローレ ドライバー
キャロウェイ MAVRIK
ダンロップ ゼクシオ イレブン
ブリヂストン ドライバー TOUR B 19JGR
ショットマーカーを使用する
7番アイアンの100ヤード打ちやドライバー練習をする際には、ショットマーカーを使ってみましょう。
ショットマーカーは、フェース面に貼ることで、ボールの当たった場所をマーキングしてくれるシールで、値段も10枚入りで数百円と安価です。
芯を喰っているかを把握することは、フォームの修正にとって、とても重要な要素なので、積極的に使ってみてください。
練習場は練習の場
練習場はあくまで練習をするところなので、打球が曲がっても気にすることはありません。
まして、室内などの距離がなく狭い練習場だと、最終的なボールの行方は把握できませんので、落ち際の球筋まで気にする必要はありません。
それなら、スイングの基礎をつくるための練習メニューを実践したり、練習器具を持ち込むなどして課題の克服に専心するのがベストな過ごし方といえるでしょう。
ラウンド直前の練習なら、コースを想定し、ドライバーを1球打った後に、アイアンを1球、その後、ウエッジでのアプローチをするなど、実践的な練習をしてもいいでしょう。
一打ごとに打席に入り直してプレショットルーテインを踏むとより効果的です。
練習での力が発揮できない「練習場シングル」と呼ばれるゴルファーがいます。
練習場では、すごい球を連発するのに、コースではスコアにならない人です。
これは、練習場とコースであまりにも環境が違うからかもしれません。
練習で本番を疑似体験できれば、そのギャップを和らげることができるのです。
パッティングの練習で100切り
100を切れない人の多くはパッティングを軽視しています。
実は、スコアの約40%程度はパターの打数なので、ここを縮めることは、100を切る上でとてもインパクトがあるのです。
もし、2mが入れば1打で済みますが、たったボール1個分外しただけで2打になってしまうのです。この違いは大きいでしょう。
ドライバーを300ヤード飛ばしても1打、カップの縁に止まったボールを入れるパッティングも1打なのです。
100切りに必要なパット数は、およそ「40~45回」です。
パープレーでのパット数が「36回」ですから、4~9回は多く打てることになります。
無駄なスリーパットをなくし、できるだけパープレーのパット数に近づけるかがポイントになります。
パッティングの構成要素
パッティングは「ラインを読み」「距離感を合わせ」「真っ直ぐ打つ」という3つの要素からできています。
ラインの読みは「慣れ」が大きいですし、もしキャディーさんがいれば聞くことができます。
しかし、距離感と真っ直ぐ打つ技術は自分自身で感覚を習得し、スキルを高めていかなければいけません。
距離感をつかむ練習方法
距離感をつかむためには、2mと4mといった違った距離のパットを交互に打ち分ける練習が効果的です。
パットの練習マットやカーペットの上などで、違う距離を打ち分けることで、感覚の違いが掴めてくると思います。
具体的には、下記手順で練習してみましょう。
①2m、4mなどの場所に目印を作る
②まずは2mのパッティングから練習を始める
③その後4mの距離を打つ
④これを交互に繰り返す
自宅で練習していると、同じ距離だけに集中してしまいます。
パッティングのフォームを固めるのであれば、この練習が効果的ですが、距離感をつかむのであれば、ロングとショートパットを交互に打ち分けるべきです。
特に2mの距離はコースでも重要になります。この距離に自信が持てれば、スコアは劇的に違ってくるはずです。
「2mのパットなら外さない自信がある」と思えるまで、何度も繰り返し練習してみてください。
100切りのためのコースマネジメント
ゴルフに必要なのは、ショットやパットの技術だけではありません。
考える力、即ち、「マネジメント力」が必須なのです。
実際、コースに出た際、どうコースを攻略するかのマネジメントが非常に重要になってきます。
これを日頃から鍛えておく必要があります。
例えば「ティーグランドでどこから打つのか」を意識しているでしょうか。
なにも考えず中央にティーアップしている人が多いと思いますが、本来はカップの位置から逆算して、テーアップすべきです。
また、ティーショットの落とし所が狭いホールでもドライバーを握る人がいます。
飛距離が欲しいのはわかりますが、林に入れてしまったり、池ポチャをしてしまえば、スコアメイクに苦労することは目に見えています。
それなら、スプーンやユーティリティを使い、安全な場所に打つ方が正しい選択といえるはずです。
さらに、林の中からの脱出などのリカバリーの場面で、なにがなんでも前進しようと考える人がいますが、これも危険です。
一か八かのギャンブルショットで深みにはまってしまうくらいなら、むしろ後方に脱出する方が正解かもしれません。
このように、工夫次第でスコアは驚くほど変わるという事実を知っておいてください。
メンタルのマネジメントで100切り
他のプレーヤーとの比較により、平常心を乱してしまうのもマネジメント不足の結果といえるでしょう。
同伴競技者がドライバーで打つから自分のドライバーを握る。
ロングホールのセカンドショットは、迷わずフェアウエイウッドを選択。
アプローチは無条件でサンドウエッジを持つ。
こんなクラブ選択していたら、マネジメントにもう一工夫が必要かもしれません。
クラブ選択に常識などありません。
まして、他のプレーヤーのクラブ選択に影響されるなど論外です。
自分の描いたコース攻略法に従い、迷わず最適なクラブを選択すればいいだけのことです。
相手が150ヤードを7番アイアンで打ったから、自分も7番アイアンを持つというのでは、完全にメンタルで負けています。
自分には届かないと思えば、躊躇なく6番アイアンを持つ勇気が必要です。
自信のあるクラブに持ち替えられれば、すぐに100は切れるでしょう。
コースでは「自分を信じること」、つまり「自信」がなにより必要なのです。
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