スイングリズムは4種類しかない
約2分のこの動画を見てください。
ゴルフの上達に、とても大切なことが語られています。
「チャーシューメン」の3拍子でスイングリズムを表現しているマンガがありましたが、自分のスイングリズムの把握はとても重要です。
プロに「スイングで意識している点は?」と聞くと、多くが「リズム」と答えます。
一方、アマチュアゴルファーの多くは、自分に最適なスイングリズムを意識していません。
自分にとっての最適なスイングリズムを知り、そのリズムでスイングできなければナイスショットは生まれません。
上の動画によれば、ゴルフのスイングリズムは、たった4つしかないとのこと。
①1拍子で振るタイプ(リッキー・ファウラータイプ)
②3拍子でトップの間が強いタイプ(松山英樹/藤田寛之タイプ)
③トップで間が少ない3拍子タイプ(アーニー・エルスタイプ)
④2拍子で振るタイプ(海外飛ばし屋タイプ)
この4タイプの中に必ず自分に合ったスイングリズムがあるので、まずはそれを探します。
多くのアマチュアゴルファーの場合、「②3拍子でトップの間が強いタイプ」か「③トップで間が少ない3拍子タイプ」がいいといわれているようです。
特に打ち急ぎを防止し、切り返しで間を作れる「②」がおすすめです。
トップで間を作りながら脱力すると、自然と打ち急ぎがなくなり、本来のヘッドスピードを活かせるようになります。
結果、飛距離が伸び、方向性もよくなります。
スイングリズムひとつで、こんなに変わるのか・・・と間の重要性が実感できるでしょう。
①と④はパワーヒッター向けのスイングリズムなので、多くのアマチュアゴルファーにはハードすぎると思います。
打ち急ぐ感じになり、ミスヒットが増えてしまうのではないでしょうか。
特に最新のクラブであれば、ゆっくり振っても距離が出るので、急いで切り返す必要性は少ないでしょう。

一定のスイングリズムの重要性
プロの多くは、スイングリズムが一定です。
しかし、多くのアマチュアゴルファーは、スイングリズムが安定していません。
特にバックスイングのテンポとダウンスイングのテンポが一定でないことが多いようです。
バックスイングはゆっくりなのに、ヘッドスピードを上げようと、トップから力一杯に速く振ろうとしますが、まずそれが勘違いです。
スイングリズムが乱れれば、打点もスイングプレーンも簡単にずれてしまうので、当然飛距離や正確性を損ないます。
アーニー・エルスや藤田寛之、森田理香子など、ゆっくり振っても飛ばすプロは沢山います。
バックスイングとダウンスイングのテンポを一定にすれば、飛距離と高い安定性を生めるのです。

メトロノームでスイングリズムを安定させる
プロゴルファーの中には、メトロノームを使って、スイングリズムを調整している人がいます。
メトロノームといっても、ピアノの上に置いてある大きなメトロノームではありません。
今はゴルフ専用のメトロノームが売っていますし、スマホアプリでも代用できます。
このメトロノーム練習は、アマチュアにとっても大変有効です。
メトロノームを1分間に「70拍」にセットしてボールを打ってみてください。
「70」は中肉中背で、筋力も平均的な日本人男性の基準といえるテンポです。
筋力のある人は「80」、一般的な女性は「60」くらいでいいでしょう。
また、体が小さめで、せっかちな人は基準より速め、体が大きくてのんびりした人はゆっくりめがいいと思います。
メトロノームがなければ、穏やかな気持ちでの散歩をイメージしてください。
そのイメージのテンポで振ると「70拍」くらいになります。
はじめの「ピッ」を合図にバックスイングをはじめ、次の「ピッ」でトップ。
そして次の「ピッ」でインパクト。
これならバックスイングとダウンスイングのテンポが一定になります。
このテンポは、ドライバーからアイアン、アブローチ、そして2メートルのショートパットまで、すベて一定にすることをおすすめします。
ドライバーだから速く振る必要はありません。
ドライバーもウエッジのハーフショットもすべて同じリズムとテンポで打てると、プレー精度が上がってきます。



トップから打ちにいかない
フォームよりリズムが重要
スイングの最中、トップの位置ばかりを気にする人がいます。
右肘の位置が低すぎないか。
右脇が空いていないか。
スイングがフラットになりすぎていないかなど、形にとらわれますが、スイングリズムが優先です。
同じテンポのバックスイングとダウンスイングを目指します。
しかし、スライスに悩んでいるゴルファーの多くは、いわゆる「打ち急ぎ」で切り返しからのテンポが速くなり、カット軌道になります。
この打ち急ぎはヘッドスピードが上がるわけではない上に、スライスが出るので飛距離アップにはつながりません。
まず、この勘違いに気付かなければいけません。
トップで脱力する
打ち急ぐあまり、テンポが変化してしまい、しかも切り返しで力んでしまっているのであれば、意識的にトップで脱力してみてください。
バックスイングを速くして、トップをつくります。
この際、手でクラブを上げないでください。
肩や背中、腰を回してトップをつくることが大切です。
両腕の三角形をつくったままバックスイングをすると、三角形の頂点、つまりグリップが時計盤の9時くらいまでしか上がらないはずです。
そんなコンパク卜なトップのイメージです。
しかし、ヘッドには慣性がはたらいているので、そこからさらに高く上がっていきます。
ここで腕を脱力させた状態を保つと、高く上がっていったへッドの動きを感じられるようになります。
ヘッドが最も遠い位置まで動いて止まるのを待ち、さらに重力で戻ってくるのを待ってみてください。
つまり、ダウンスイングで腕が完全に脱力した状態です。
これがレッスンの定番である「間」です。
松山英樹プロのスイングにもトップに間がありますが、まさにあの感じです。
打ち急がず、一呼吸分の間を入れられれば、ダウンスイングがゆっくり動く感覚になるはずです。
しかし、ゆっくりスイングしているイメージでも、ヘッドは十分速く振られています。
「こんなにゆっくり下ろしたのに、なぜ強い打球が出るのか」と不思議な感覚が掴めると思います。
これが飛ばせるスイングを理解する第一歩となるのです。
手に力を入れているうちはフィニッシュまで振り切れないと思いますが、自分に合ったスイングリズムが分かれば、フィニッシュまで躊躇なく一連の動作の中でスイングできるようになるはずです。






