シャフト選びの重要性
ドライバー選びで一番重要なのは「シャフト」かもしれません。
ボールの球筋に影響を与えるのはヘッドですが、振り心地やタイミングの取りやすさなどは、シャフトの影響が大きいのです。
最初に自分の振りやすいシャフトを見つけてしまえば、あとは打ちたい弾道に合わせてヘッドでアレンジすればよいのです。
つまり、自分の振りやすいシャフトを見つけるのが、ドライバー選び最大のポイントなのです。

シャフ卜は4種類ある
シャフトの進化は日進月歩で、毎年多種多様なシャフトが発売されていますが、大まかに分けてシャフトは4種類に分けられます。
使っている素材や製造方法などでもっと詳細に分けられるかもしれませんが、細かく分けても無駄に複雑化するだけで、あまりメリットにならないので、まずは4つに大別したいと思います。
その4種類とは「しなる場所」で分けられます。
シャフトの先端側がしなる「先しなり」
シャフトの中間がしなる「中しなり」
シャフトの手元側がしなる「元しなり」
そして手元側と先端側2力所がしなる「両しなり」
ちなみにメーカーによって異なりますが、しなる部分は「キックポイント」「〇〇調子」のように表現されます。
以降は「〇〇調子」に統一します。
シャフトのしなる場所が違うとスイング中のへッドの動き方に影響が出るので、当然球筋が変わってきます。
スイング特性や打ちたい球筋に合わせて、最適なシャフトを選択しなければ、ベストボールは打てないのです。
先調子のシャフト
「先調子」は、へッドに近いシャフトの先端側が一番しなります。
重いへッドの近くがしなるので、しなりでパワーをためたシャフトが勢いよく戻りやすく、ヘッドを加速させやすい特性を持ちます。
しなったシャフトが戻りやすく、しなる場所がヘッドに近いため、インパクト時にへッドがスクエアになりやすい特性があります。
インパクトでロフトが上を向きやすくなり、ボールが上がりやすくもなります。
つまり、ボールをつかまえやすい動きをするのが、この「先調子」の特徴です。
球が上がらず、右に打ち出し、スライスしやすいゴルファーに適したシャフトです。
元調子のシャフト
「元調子」は重いヘッドから遠い、手元側に一番しなるポイントがあるため、先しなりのように勢いよくしなり戻る動きはありません。
手元でのしなり戻りが、へッドに伝わるまでの距離が長いので、へッドはゆったりとした動きになります。
また、先調子と比べ、同程度シャフトがしなると、しなる場所が重いヘッドから遠い分、ヘッドの動く量が大きくなります。
ダウンスイングでヘッドが遅れ気味になるので、いわゆるタメが作られやすく、しなり戻りがゆるやかな分、インパクトではロフトが立った状態で当たりやすくなるのです。
また、先端が硬いので、ボールに対してクラブをハンドファーストに当てやすくなります。
ダウンスイングでタメが作りやすく、緩やかにしなり戻るので、ボールをつかまえすぎないのが、元調子の特徴です。
ヘッドスピードが速く、安定した弾道を打てるゴルファーに相性がよいといわれています。
球が上がりすぎたり、つかまりすぎて左に飛び出すゴルファーに試してほしいシャフトです。
中調子のシャフト
「中調子」は先調子と元調子の中間に位置するシャフトです。
しなる場所は文字通り、シャフトの中間部分です。
特徴や挙動も中間に位置していて、ほどよいしなり戻りと、適度なタメが作られます。
シャフトの中間が動くので、クセのないシャフトが作りやすく、いわゆる万人向けのシャフトがこの中しなりのシャフトに多く存在します。
両調子のシャフト
「両調子」は、先調子と元調子の特性を併せ持つシャフトで、ダブルキックなどと呼称されます。
また、この両調子は手元側と先端がしなりますが、しなりの特徴が中間にくるため、メーカーではこれを中しなりに分類しているケースが多く、カタログで両調子やダブルキックなどの表記はほとんど見られません。
手元側がしなるのでタメが作りやすく、先端側もしなるのでヘッドも加速しやすい特性を持ちます。
それぞれの良いところを併せ持つシャフトですが、しなる部分が多いだけにクセもあります。
自分に合ったシャフトの選び方
市販されているシャフトは、この4つに分類できます。
もちろん、しなる場所が同じだからと言って同じ動きをするわけではありません。
各メーカーが独自に研究し、微妙にしなる場所を変えたり、剛性を変えてしなり戻るタイミングをコントロールしたりと、様々な動きのシャフトが開発されています。
実際に各メーカーの同じ場所がしなるシャフトを同じへッドで打ち比べると、それぞれの味付けがあり、弾道も変わります。
4種類のシャフトの中から、自分にフィットする1本を選ぶのが大切になります。
