ゴルフストレッチ
飛距離の低下は柔軟性が原因
40歳を超えたゴルファーから「飛距離が落ちてきた」との声を聞きます。
かつては、260ヤードの飛ばし屋で飛距離に自信があったけど、加齢とともに飛ばなくなってきたと言うのです。
そんなゴルファーの多くは、決してパワーが落ちたわけではありません。
体が硬くなり、肩が回らなくなったり、下半身を支えられず、力を受け止められなくなってきたことが飛距離ダウンの原因なのです。
要は、全身の柔軟性がなくなってきているのです。
飛距離維持に必要なのはパワーではなく、むしろ柔軟性です。
本来の可動域が保てる柔軟性があれば、飛距離維持どころか、大幅な飛距離アップも夢ではありません。
ゴルフストレッチで腰痛やケガの防止
念入りなストレッチで、筋肉や関節の柔軟性が維持できれば、怪我のリスクも軽減します。
ゴルファーの悩みのひとつは腰痛ですが、腰の痛みに耐えながらのスイングなので、本来の飛距離が出ない方も多いはずです。
これもストレッチの継続で解消できます。
筋膜をリリースできるマッサージガンなどを使うのがおすすめです。
自宅でできるゴルフストレッチ
飛ばすためのゴルフストレッチ
アドレスの姿勢を作り、そこで頭の後ろにクラブを横にして当てて、肩だけを動かしてください。
下半身や腰は動かさずに肩だけを動かし、肩の筋肉の可動域が広くさせます。
肩は15度から20度くらい動けば十分ですが、実際にやってみると、意外と肩は回りません。
1日10分の肩ストレッチで柔軟性を取り戻せます。
四十肩や五十肩などの肩痛は腕が上がらなくなるので、飛距離ダウンに直結します。
自宅で簡単にできるので、習慣化しましょう。
肩甲骨のゴルフストレッチ
肩甲骨周辺が硬くなると、背筋を使わず、腕や手首だけでテイクバックしようとしますが、大きな筋肉を使わないと、ダウンスイング時のシャフトの角度が定まらなくなり、結局はカット軌道になるので、スライスが出やすくなるのです。
本来は、肩甲骨を含む肩まわり全体を使ってトップの姿勢を作りますが、そのためには、肩甲骨まわりの柔軟性維持が不可欠です。
肩甲骨付近の筋肉が柔らかくなれば、体全体でスイングできるので、手首をこねずに素直にクラブを振り下ろせるようになるのです。
それはフィニッシュにおいても同様です。
肩甲骨まわりが硬くなっていると、フォロースルーでも小さな筋肉を使ってしまいます。
小手先を使うと、ボールの距離も方向性も不安定になります。
いつも大きな筋肉を使って同じフォームでスイングするためには、肩甲骨まわりの柔軟性が必須なのです。
肩甲骨まわりの柔軟性が取り戻せれば、昔の飛距離が復活する可能性が高いのです。
股関節のゴルフストレッチ
股関節の柔軟性維持には、ストレッチだけでは不十分で、お尻(臀部)の筋肉の強化とセットにする必要があります。
理想的なトップは、右股関節がしっかり入った状態ですが、これは腰を回す動きによってつくられるわけではありません。
むしろ、右のお尻の引っ張りで股関節が引き込まれる状態なのです。
飛ばし屋で有名なローリー・マキロイやダスティン・ジョンソンは、股関節の柔らかさとお尻の筋肉が共存しています。
股関節の動きをよくするためには可動域を広げるためのストレッチが必須。
その上でお尻の筋肉を強化すること。
柔軟性と筋力をセットで行い、ゴルフに対応できる下半身を作らなければいけないのです。
膝の柔軟性
ベテランゴルファーの悩みの原因のひとつが、左ヒザです。
年齢とともにヒザの柔軟性と強靭性がなくなってきているのです。
ダウンスイングからインパクトにかけての体重移動が、左足で受け止められなくなってしまいます。
パワーをボールに伝えるために、左ヒザを曲げないのは最も大事な動きです。
いわゆる「左のカベ」です。
逆に、左ヒザが曲がるようになると、飛距離が落ちてきます。
左ヒザを意識するだけで、ベテランゴルファーでも飛距離を取り戻せます。
左ヒザは、フォロー側に曲がる動きが一番よくないので、逆に左ヒザをアドレスよりも伸び切るようにして打つのも有効です。
あるいは、スタンスを狭くし、体重移動を少なくしてもいいでしょう。
いずれにせよ、左ヒザが曲がってしまっては、パワーがあっても飛距離にはつながりません。
腰の柔軟性
多くのゴルファーは体に負荷をかけた「頑張ったスイング」を目指しすぎています。
年齢を重ねて飛距離が落ちてくると、「昔はもっと飛んだのに・・・」との思いから、もっと体を大きく動かそうとしたり、テークバックや体重移動を大きくする人が多いのですが、それは決して飛距離アップにはつながりません。
ゴルフの飛距離アップで大切なのは「軸がしっかりしていること」です。
必要以上の動作をしてしまうと、その軸が不安定になってしまいます。
軸を作る上で大事なのは左腰の位置です。
左腰がアドレスからトップまでに動いてしまうと、絶対に軸は安定しません。
ゴルフスイングは腰から下は動かないのが理想です。
この動きに不可欠なのが「腰の柔軟性」なのです。
もし、飛距離が落ちているとお悩みなら、左腰の位置を確認してください。
無駄に大振りするよりも、左腰を動かさずにコンパクトに振るほうが、絶対に飛距離アップにつながります。
ゴルフ用の腰のストレッチ
ゴルフストレッチは毎日やる
飛距離アップのためのストレッチは、プレー前に軽く行うだけでも効果は得られますが、さらなる成果を望むなら、日課としてストレッチを取り入れるべきでしょう。
プレーの直前だけでは効果は限定的ですが、毎日ストレッチを継続すれば、相当しなやかな筋肉と関節が維持できるはずです。
毎日お風呂上りなどの体が温まっているときに、簡単なストレッチを繰り返すだけでも十分です。
これだけでもゴルフに必要な柔軟性が保て、腰痛の予防になります。
ゴルフは一方への運動で、しかも一定した動きの連続なので、使う筋肉も偏ってしまいます。
その結果、腰痛を発症してしまうのです。
しかも、筋肉は過度に使いすぎると固くなってしまうので、十分なケアが欠かせません。
特にゴルフ初心者で100切りレベルの方は体のケアを怠りがちなので注意してください。
毎日のストレッチでゴルフに必要な筋肉の柔軟性を維持して、いつでも正しいスイングができる体の状態を保ってください。